超低金利が続く日本では、銀行に預金してもお金が増えることはほとんどありません。
それに対して海外では、現在でも高い金利を実施している国が多いのです。
「資産を預けるのなら金利が高い方がよいのでは?」と思い外貨預金に興味を持つ方も多いのではないでしょうか?
しかし、外貨預金よりも効率的に海外の高金利を利用して資産を増やす方法があるのです。
それが、FXの長期運用です。
そこでこの記事では、外貨預金よりもFXの長期運用がおすすめな理由と、おすすめの高金利通貨についてご紹介します。
外貨預金よりFXの長期運用が良い理由
外貨預金よりもFXの長期運用が良いのは何故なのでしょうか?
FXの長期運用とはどんな投資なのか、そのメリットなどについてご紹介します。
FXの長期運用って?
FXの長期運用とは、金利の高い通貨を低い通貨で買い、そのポジションを長期で維持することです。
長期的な為替の動きによる取引に加え、2国間の金利差を利益として狙うことも可能です。
金利の高い通貨を低い通貨で買うと、金利差に基づいてスワップポイントが算出されます。
現在の日本は、超低金利が続いています。
低金利の円で金利の高い豪ドルやトルコリラを買い、そのポジションを維持していればスワップポイントを受け取り続けることができるというわけです。
例えば日本の年利が0.3%、豪ドルの年利が2.5%の場合、その差である2.2%分の金利を受け取ることができます。
FX長期運用のメリット
手数料が安い
外貨預金よりもFXの長期運用がおすすめな理由の一つ目は、手数料が安いことです。
例えば、
ソニー銀行で10万豪ドルを外貨預金した場合
1豪ドルあたり45銭の手数料がかかります。
10万豪ドル分ですと450円となります。
それに対し、
GMOクリック証券で豪ドルを買った場合
1豪ドル当たりの手数料(スプレッド)は0.7銭です。
10万豪ドル分ですと7円
差額はなんと、453円となるのです。
GMOクリック証券以外でもネット証券会社ではスプレッドの安さを競っており、外貨預金を行うよりも確実に手数料を安く抑えることができます。
スワップポイントがもらえる
FXの長期運用では、スワップポイントが貰えるのも利点です。
スワップポイントは、二国間の金利の差額に基づいて算出されます。
金利の低い通貨で金利の高い通貨を買った場合、金利の差額を毎日受け取ることができます。
ココに注意
スワップポイントは、FX会社によって異なります。
スワップ金利を狙う場合は、スワップポイントの高いFX会社を使うのがおすすめです。
例えばGMOクリック証券の場合、トルコリラ/円1万通貨当たりのスワップポイントは1日90円です。
1年間、ポジションを維持した場合、32,400円となります。
個人的に、GMOクリック証券は全体的に各通貨のスワップポイントが高いので、スワップ取引用として持っておいても良いかもしれません。
資金効率がいい
外貨預金でプラスとなるのは、金利分だけです。
しかしFXの場合、為替の差額で利益を出すこともできます。
基本的にはスワップポイント狙いで買いポジションを維持していても、為替レートが上がれば更に利益を上げることができるのです。
また、FXにはレバレッジという仕組みがあります。
これはFX特有の仕組みで、預けた証拠金の25倍の金額まで取引が可能になります。
外貨預金の場合、10万円の資金を持っていれば10万円を外貨として預金し、10万円に対する利息だけを受け取れます。
しかしFXでは、10万円の25倍、250万円まで取引を行うことができるのです。
その分だけスワップポイントも多く受け取ることが出来るため、資金効率が良いのです。
銀行での外貨預金は損なのか?
銀行での外貨預金は損なのでしょうか?外貨預金のメリットやリスクについて考えてみましょう。
定期預金すれば金利アップ
銀行で外貨預金を行う場合は、定期預金がおすすめです。
日本円で行う預金と同じく、外貨預金であっても定期にすることで金利が上がります。
ソニー銀行の場合、外貨普通預金の金利は豪ドルの場合一律0.3%です。
しかし外貨普通預金から定期預金へと入金すると、預け期間1カ月で1.20%、預け期間1年で1.85%に金利が上がります。
さらに、円普通預金から外貨定期預金にした場合は預け期間1カ月でも金利が5.00%となるのです。
米ドルは外貨普通預金の金利が0.70%に対し、外貨普通預金から外貨定期預金に入金の場合は1カ月で1.60%、1年で2.20%。
円普通預金から外貨定期預金へ入金した場合は1カ月で2.00%です。
南アフリカランドは外貨普通預金の金利が2.30%に対し、貨普通預金から外貨定期預金に入金の場合は1カ月で4.85%、6カ月で5.85%。
円普通預金から外貨定期預金へ入金した場合は1カ月で15.00%です。
どの通貨を選んだ場合も、円普通預金から外貨定期預金にした場合が特に金利が高く設定されています。
金利を受け取ることが目的の外貨預金では、長期で預けなければ利益は出せません。
どうせ長く預けるのなら、定期預金を選びましょう。
外貨預金のリスクに注意
銀行の外貨預金にはリスクもあります。
外貨預金の持つリスクについてもチェックしておきましょう。
為替変動してもすぐに引き出せない
長期で預けることがルールの外貨定期預金では、決まった期間が過ぎなければ引き出すことはできません。
預け期間の間に為替が急下落した場合、円に換算したらかなり損をしてしまいます。
FXであれば、長期保有を前提としていても為替が下降トレンドに入ってすぐにポジションを決済し、損失を最小限に抑えることができます。
しかし引き出せるタイミングが決められている外貨預金では、損失を抑えるための行動を起こすことができないというリスクがあるのです。
保証がない
通常の預金は銀行が倒産した場合、1金融機関ごとに1人元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護されます。
しかしこの保護の対象に、外貨預金は含まれていません。
そのため万が一銀行が倒産した場合、銀行の支払い能力に応じた額しか払い戻しに対応してもらえないのです。
預けた元本に対して、かなり少ない額しか戻ってこない可能性もあります。
預金というと「安全である」というイメージがありますが、外貨預金は通常の預金に比べて保証が薄いということを覚えて置かなくてはなりません。
外貨預金とFX長期運用を比べてみた
外貨預金とFXの長期運用を比べてみましょう。
外貨預金の場合
ソニー銀行で豪ドルを1年間、定期預金で預けた場合の金利は1.85%です。
「豪ドル10万通貨分」を1年間預けた場合、1,850豪ドルの利息が付きます。
ソニー銀行での売却レートは2019年1月31日時点で約79円ですから、146,150円となります。
FXの場合
GMOクリック証券の豪ドル/円のスワップポイントは、1万通貨当たり1日42円です。
スワップポイントは買いポジションを維持している場合毎日受け取ることができます。
「豪ドル10万通貨分」を1年間運用した場合、受け取ることができるスワップポイントは151,200円です。
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ただし、上記FXの試算はレバレッジ1倍での計算です。
レバレッジを2倍にすれば単純計算でこれより2倍の利益が得られます。
もしくは半分の投資額で定期預金よりも多く利益を獲得できます。
FXの長期運用で使える高金利通貨
FXの長期運用で使える高金利通貨を紹介していきましょう。
豪ドル/円
先進国の中では高金利で知られているのが豪ドルです。
2008年には最高金利7.25%となるなど、スワップポイント狙いの投資家たちの注目を集めていました。
しかしその後徐々に金利が下がり続け、2019年1月時点での金利は1.5%です。
スワップポイントとしてのうまみは少なくなってしまいましたが、通貨としての安定性があるのは魅力です。
政治・経済が他の高金利通貨に対して安定しているため、為替の変動によるリスクを抑えることができます。
金利も下がったとはいえ、マイナス金利の日本に比べればかなり高いといえますから、なるべくリスクを少なくしたい方にはおすすめの通貨と言えます。
トルコリラ/円
トルコリラは高い金利を維持しており、スワップポイント狙いの方に人気の通貨です。
特に2018年は、トルコ国内でのインフレ率上昇を抑えるために政策金利がどんどんと引き上げられており、2018年4月に8%だった金利が9月には24%にまで上がりました。
2019年1月時点でも24%のまま据え置かれており、高いスワップポイントが発生しています。
ただしトルコリラは中東で問題が起こると影響を受けて下落する可能性があります。
スワップポイントが高い分、リスクも高いため常に為替レートを気にしておきましょう。
南アフリカランド/円
南アフリカランドは高い金利と為替レートの変動の大きさで注目を集める通貨です。
南アフリカランドの金利は2019年1月時点で6.75%。
2018年11月に0.25%の利上げがされており、よりスワップポイントが多く受け取れるようになりました。
南アフリカは経済成長が見込まれている主要新興国BRICSの一角ですが、経済がまだまだ安定しておらず失業率や貿易収支などの経済指標の変動が大きくなります。
そのため為替レートの変動も大きく、リスクもあります。ただし、レートの変動を利用した為替差益を狙うこともできる通貨です。
高金利通貨の注意点
高金利通貨は基本的に発展途上国の通貨がほとんどです。
発展途上国では政治や経済が安定していないため、為替レートが大きく変動することがあります。
為替レートが変動し、買った時よりも価格が下落した場合、スワップポイントを受け取っても最終的に損失を出してしまうことがあるのです。
例えば2018年、トルコリラは大暴落を起こしました。
2018年6月には約23円だったものが7月後半から下降トレンドに入り、8月6日には20円、8月10日には16円を割り込みました。
仮に1万通貨を6月時点で買っていた場合、含み損は7万円となります。
高金利の通貨はこのようにリスクも大きいのが特徴です。
リスクを減らすには米ドルや豪ドルなど先進国の通貨を主軸の長期運用通貨としておき、発展途上国の通貨はスポット的に運用するのがおすすめです。
外貨預金とFX長期運用のまとめ
まとめ
- FXの長期運用は外貨預金よりも手数料が安く、レバレッジを使える分、資金効率が良い
- FXの長期運用ならスワップポイントがもらえる
- 外貨預金は定期預金にするともらえる金利が高くなりお得
- 外貨預金のリスクは定期だと為替が変動してもすぐ引き出せず、預金の保証がない。
- GMOクリック証券で「豪ドル10万通貨分」を1年間運用した場合スワップポイントは151,200円
- ソニー銀行で「豪ドル10万通貨分」を外貨預金した場合受け取れる利息は146,150円(1豪ドル/約79円の場合)
- 豪ドルは金利が下がったが安定性がある
- トルコリラや南アフリカランドは金利が高いが政治の影響で為替レートの急落のリスクがある
外貨預金とFXの長期運用を比較しました。
外貨預金は安全だと思いがちですが、為替レートの変動リスクや銀行の倒産時のリスクなど、様々なリスクがあります。
FXにも為替の変動リスクはありますが、定期預金とは違いポジションの決済が自由ですから、自分で損きりしてリスクを抑えることも可能です。
手数料が安く、レバレッジで効率的に利益を上げることができるのもFXならではのメリットです。
スワップポイントを受け取ることでリスクを抑えながらコツコツ稼ぐこともできますから、FXの長期運用を一度検討してみてはいかがでしょうか?
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